2012-04-06
人生
昨日のみうらじゅんの就職論第12回で、みうらは「生きることは苦である、
とお釈迦様は言った」と説明し、「それはあたっている」とも言っていた。
昨日は一日中その言葉が頭のなかでまわり続けていた。
大阪から帰りの電車で、乗客の顔があんなに疲れてみえたのはそのせいか。
階段を上る人々の視線はみな下を向いていた。携帯を見ているだけの人も
いたが。何か腑に落ちない。次の言葉のほうが私にはリアリティーがある。
「人生は、どうせ一幕のお芝居なんだから。あたしは、その中でできるだ
けいい役を演じたいの。芝居の装置は世の中全部、テーマはたとえ、祖
国だろうと革命だろうとそんなことは知っちゃあ、いないの。役者はた
だ、自分の役柄に化けるだけ。これはお化け。化けて化けてとことんま
で化けぬいて、お墓の中で一人で拍手喝采をきくんだ……」
「お芝居と同じように、人生にも上手な人と下手な人がいるのよ」
両方とも寺山修司の戯曲から引用。いかにも寺山らしいセリフだ。人生は
1回限りの芝居だと思う。再演できない、という点は芝居と異なるのだが、
そこがミソだ。残念ながら私は「上手な人」ではない。はっきりしている。
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