2012-04-10
4月9日
本当は逃げていたのかもしれない。
まじめさ、意味、自分のそれらのことから。
それは不器用で頑なで人に見せたくないものだ。
そこからわざと距離をとって斜に構えていた。
自分を保つために。
金芝河の詩集を読んだ。
もうだいぶ前に封印したはずの感情がいっきに溢れてきた。
道
歩むのがつらい道
行かねばならず 歩まねばならぬこの地
いっそ 誰かに任せてしまいたい
いまなお尽せぬ 募る思いと
いまなお尽きぬ悲しい歌を
されど
道は歩むもの 募る思いは
吐き出すのが 世のならいとか
涙が流れる
君を送らねばならず 忘れねばならぬこの土地
明き盲さながらの君と
口があっても黙しているおれならば
されど
道は進まねばならず
募る思いは吐き出さねばなるまいよ
彼に見透かされてしまったようだ。
私は軽率な自分の行いを羞じた。
正直であることは難しい。
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